この度、能『乱(みだれ)』を披(ひら)かせて頂く事となりました。
「披キ」とは、家元のお許しを得て、特別な曲を初めて演じることを指します。
『乱』は、能『猩々(しょうじょう)』の特殊演出で、修行過程において必ず通らなければならない曲の1つです。
海中に住む、お酒好きな赤ら顔の「猩々」は、親孝行で心の優しい青年「高風(こうふう)」を称え、酔いのままに海上をユラユラふわふわパシャパシャと舞い遊います。
水を蹴ったり、千鳥足になったり波に流されたり・・・海上を舞う様子をユニークな型で表現します。
舞が軸となる曲ですので、初心者の方でも楽しんでご覧頂けます。
稽古を重ねて参りますので、お誘いあわせの上、ご高覧頂けますと幸いです。
どうぞ宜しく御願い致します。
(お話し)
所は中国、金山の麓にある揚子の里。
心の優しい青年高風は、「市でお酒を売れば富栄える」という夢の御告げを得ます。
御告げに従い、市に店を構えると不思議なお客さんが来るようになりました。
いつも高風より酒を買い求め、いくらお酒を飲んでも顔色が変わりません。
名前を尋ねると「海中に住む猩々。」と名乗り、壺を抱いて海へ帰って行きました。
ある日、高風は潯陽の江のほとりにて菊の酒を用意し、猩々が現れるのを待っていました。
すると、海中より猩々が浮かび出で、友の高風に会えた事を喜び、酒を飲み海上を舞遊びます。
猩々は、酒のお礼として汲めども尽きない酒壺を高風に授け、酔いのままに臥します。高風が夢から覚めると、酒壺はそのまま残り、末長く幸福に暮らしたのでした。
『円満井会定例能』 4月30日(土曜日) 開演12時30分
番組:能『放下僧』シテ 井上 貴覚
ツレ 林 美佐
ワキ 野口 能弘
アイ 宮本 昇
笛 栗林 祐輔
小鼓 鵜澤 洋太郎
大鼓 亀井 洋佑
地頭 髙橋 忍
後見 辻井 八郎
村岡 聖美
狂言『酢薑』シテ 大藏 吉次郎
アド 榎本 元
後見 星 廣介
〈二時頃休憩十分〉
仕舞『加茂』岩松 由実
『杜若 キリ』大澤 久美子
『雲雀山』長谷川 純子
地頭 平 友恵
能『東北』シテ 山井 綱雄
ワキ 森 常好
アイ 善竹 十郎
笛 内潟 慶三
小鼓 鳥山 直也
大鼓 國川 純
地頭 本田 光洋
後見 横山 紳一
中村 昌弘
〈四時頃休憩十分〉
仕舞『室君』横山 紳一
『実盛 キリ』金春 穂高
『鍾馗 』中村 昌弘
地頭 髙橋 汎
能『乱』シテ 柏崎 真由子
ワキ 森 常太郎
笛 小野寺 竜一
小鼓 幸 信吾
大鼓 安福 光雄
太鼓 大川 典良
地頭 深津 洋子
後見 金春 安明
金春 憲和
日時: 4月30日(土曜日) 開演12時30分(会場11時30分)
※『乱』は、16時頃より
(15時30分頃にご来場いただけますと安心です。)
於 : 矢来能楽堂
http://yarai-nohgakudo.com/nohgakudo/access
東京メトロ東西線「神楽坂」駅
2番出口(矢来口)より徒歩2分
都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂」駅
A1出口より徒歩5分
☆新潮社別館の裏手です☆
料金: 一般 5千円 学生 2千円
お申込み: 電話 090-6213-0071
メール hashimoto_noh@mail.goo.ne.jp
柏崎 真由子まで
[2回]
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